吹奏楽で使われる打楽器の魅力、知っていますか?
多くの方は「ドラム」や「シンバル」を思い浮かべるかもしれませんが、実は打楽器の世界はもっと広がっているんです。
吹奏楽では、打楽器はただリズムを刻むだけでなく、演奏を引き締め、楽曲に深みを加える重要な役割を果たしています。
今回の記事では、打楽器の種類やその役割について詳しくご紹介しますね。
普段は目立たないかもしれませんが、打楽器が果たす多彩な役割に注目すると、吹奏楽がもっと楽しくなるはずです。
打楽器とは
打楽器(Percussion)は、叩いて音を出す楽器全般のことを指します。
小学校の音楽の授業で触れたことがあるかもしれませんが、小太鼓、大太鼓、シンバル、カスタネット、マラカスなどがその代表例です。
ドラムだけが打楽器ではない
吹奏楽部に新しく入部する生徒の中には、「ドラムを叩きたくて入部しました!」と言う人がよくいますよね。
ドラムは確かに魅力的ですが、吹奏楽の曲すべてにドラムセットが含まれているわけではありません。
また、ポップスの曲を演奏するときも、ドラムの担当者が多いと、曲ごとに担当を分けたりする必要があります。
場合によっては、ドラムを演奏する機会が少ないこともありますね。
だから、ドラムを期待して入部した新入生にとっては、思い描いていた状況とは少し違うかもしれません。
でも、吹奏楽の打楽器パートには、ドラム以外にも魅力的な楽器がたくさんあります。
今回は、その中でも特によく使われる打楽器をいくつか紹介しますね。
吹奏楽で使われる打楽器
小太鼓
吹奏楽では、スネアドラム(snare drum)として知られています。
「スネア」とは、スネアドラムの底に取り付けられている金属のコイル状のパーツ「響線(ひびきせん)」や「スナッピー」を指します。
スネアドラムは、多くの吹奏楽曲で使われる重要な楽器なんです。
大太鼓
バスドラム(bass drum)は、低音の響きを持つ大きな太鼓で、これもまた多くの吹奏楽曲に含まれる欠かせない楽器です。
シンバル
シンバルには大小様々な種類がありますが、吹奏楽では2枚を合わせて叩くタイプや、1枚を吊り下げて使用するサスペンドシンバルなどがよく使われます。
スネアドラム、バスドラム、シンバルは、ドラムセットにも含まれる楽器ですが、吹奏楽ではそれぞれが個別に配置されることが多いです。
グロッケン
グロッケンシュピールという正式な名前を持ち、英語ではオーケストラベルとも呼ばれるこの楽器は、鉄製の鍵盤を叩いて音を出します。
小学校では鉄琴(てっきん)として親しまれていますが、グロッケンは特に高い音域を担当し、オルゴールのようなかわいらしい音色が魅力です。
ビブラフォン
ビブラフォンは、グロッケンと似ていますが、もっと大きくて、鍵盤の下には共鳴管が取り付けられています。
さらに、共鳴管にはファンが入っていて、これを回すことでビブラートをかけられるんです。
また、音の長さを調整できるペダルもついています。
シロフォン
シロフォンは、木製の鍵盤を叩いて音を出す楽器で、小学校では木琴として親しまれています。
ビブラフォンと同じく、鍵盤の下には共鳴管が配置されていて、ゴムやプラスチック製のマレットで演奏します。
シロフォンは、明るく硬い音色が特徴です。
マリンバ
マリンバもシロフォンと同じく木製の鍵盤を叩いて演奏しますが、4から5オクターブの広い音域を持つ大型の楽器です。
共鳴管が鍵盤の下に配置されている点はシロフォンと同じですが、マリンバでは柔らかい素材のマレットを使い、豊かで柔らかな音色が特徴です。
マリンバとシロフォンは調律の違いから、音色も異なり、それぞれ独立した楽器として扱われています。
ティンパニ
ティンパニは、半球状の胴体に足がついた大きさの異なる複数の太鼓を叩いて演奏する楽器です。
吹奏楽部では移動が大変な楽器の一つですが、ティンパニの特徴は、演奏時に音程の指定があることです。
だから、他の管楽器と同じように、演奏前にはチューニングが必要です。
さらに、演奏中に足元のペダルを使って音を調整することもできます。
吹奏楽における打楽器の役割
吹奏楽での打楽器は、演奏全体に欠かせない存在です。
リズムを刻み、他の楽器をリードすることで、演奏全体の調和を支えています。
また、重要な場面でのアクセントを加えることで、音楽にメリハリを与えることができるんです。
クレッシェンドやダイナミックなリズムパターンで、楽曲のクライマックスを盛り上げ、聴衆を引き込む役割もあります。
ポップス演奏では、リズムセクションとして観客を楽しませるためのエネルギーを提供し、ノリの良いビートで楽曲に躍動感を与えますね。
また、打楽器がソロパートを担当することもあり、独自の音色と表現力で楽曲にユニークな要素を加えることができます。
総じて、打楽器は吹奏楽において非常に多才で柔軟な役割を持っています。
演奏全体を支えると同時に、聴衆に強い印象を残す重要なパートであり、その多様な役割と表現力が、吹奏楽に独特の魅力をもたらしているんですね。
まとめ
吹奏楽における打楽器は、リズムを支え、演奏全体を引き締める重要な役割を果たしています。
一定のリズムを刻むだけでなく、楽曲の要所でアクセントを加えたり、クライマックスを盛り上げるなど、楽曲に躍動感と深みを与えます。
また、ポップス演奏では観客を引き込むエネルギー源となり、時にはソロパートで主役を務めることもあります。
このように、打楽器は多彩な役割を通じて、吹奏楽に独自の魅力をもたらし、その音楽性を豊かにしています。
打楽器の多様な表現力に注目すると、吹奏楽の楽しさがさらに広がることでしょう。